月別アーカイブ: 4月 2015


ついに平成27年1月1日から相続税の基礎控除が引き下げられました。

相続税の課税強化は、今まで相続税が課税されなかった人も課税対象になる可能性が大きくなります。相続税が課税される財産の半分以上が不動産と言われ、相続対策として所有する土地が一般的な所有権であれば売却は容易にできますが、他人が使用している貸地(底地)の場合は対策を講じておく必要があります。

貸地の問題点は次のとおりです。

①利回りが悪い。土地の評価額に比べ地代が安いのが一般的。

②土地として売却しずらい。底地だけを購入する相手は、借地人以外にはきわめて限定的な相手しかいない。

③相続税評価額は高めになる。取引時には所有権価格より低いのに相続税評価額は所有権価格の30%~40%(借地権割合60%~70%地区)と高くなる。

 

そこで、具体的な貸地の整理方法ですが、7通りの方法が有ります。

それぞれの現状をふまえ、将来必ず訪れる相続に備え対策準備をしておきましょう。

1、借地人に貸地を売却する。

借地人は、借地権の売却には地主の承諾が必要となり、承諾が無ければ売却できません。(どうしても承諾が得られない場合     は借地非訟の方法もありますが・・)売却時には承諾料を必要とし買手も制約されます。借地人に経済力が有れば貸地を購入してもらう方法も考えられます。※貸地を売却する場合には、譲渡所得税が課税されます。

2、借地人から借地権を買い取る(立退き料を支払い立退かせる場合含む)

地主に資金の手配が出来れば借地権を買取る事で、完全所有権にする方法です。売却が容易になります。※土地を購入する時に発生する不動産取得税は発生しません。

3、借地人が借地権を第三者に売却する。

借地人が借地権を地主でなく第三者に売却する場合、地主に対して承諾料(譲渡価格の5%~20%)を支払う事で売却は可能です。貸地はそのまま継続され、新たな借地人とと賃貸関係が継続する事になります。※受取った承諾料には、所得税が課税されます。

4、地主が貸地を第三者に売却する。

地主も貸地を第三者に売却する事が出来ます。その際には借地人の承諾は必要とせず自由に売却できます。ただし、貸地を購入するのは、専門の不動産会社に限る場合がほとんどです。その価格も更地価格よりも非常に低い価格になる事もあります。ただ、将来の相続税負担を減らすという観点から見れば早期の売却も考慮しなけれななりません。。※底地を売却する場合には譲渡所得税が課税されます。

5、借地人と地主が共同して借地権と貸地(底地)を第三者に売却する。

地主と借地人が共に貸地(底地)・借地権の問題を解決したいけど、互いに資金の都合がつかない場合には、第三者に共同で売却する事も出来ます。買主も所有権の方が買いやすくなります。※地主・借地人に譲渡所得税が課税されます。借地に実際に居住している借地人であれば3,000万円特別控除の特例を受ける事が出来ます。

6、借地権と貸地(底地)を交換する

資金の準備をすることなく、譲渡所得税もかからない方法です「固定資産の交換の特例」の利用が考えられます。底地と借地権を交換し、お互いに完全所有権を取得する方法です。貸地と借地権の交換は原則譲渡所得税の対象となりますが、一定の条件を満たせば「固定資産の交換の特例」を適用することで双方に譲渡所得税はかかりません。ただし、借地人は土地を取得する際に登録免許税や不動産所得税がかかります。

7、借地人と地主が共同でビルを建築し、共有持ち分を取得する。

借地人は借地権を、地主は建築会社や不動産開発会社等に提供し、完成した物件の区分所有権と土地の共有持ち分を取得する方法です。このような立体交換は、一定の条件を満たした場合には譲渡所得税がかかりません。所有権移転登記のための登録免許税と不動産所得税がかかります。

以上7通りの方法をご紹介しました。何事も早め早めの対応が宜しいかと・・ <(_ _)>

 

山本